注意:以下の出題範囲に関する情報は平成29年度博士課程前期課程入試(平成28年8月4日,5日実施)に関するものです.
入学試験に関する情報については,情報科学研究科の「入学試験 総合案内」のページも参照してください.
試験出題範囲
科目 | 出題範囲(キーワード) |
小論文 |
科目:小論文
出題範囲:情報科学の専門的知識や技術を有する者が社会で働く前に知っておくべきトピック(「キーワード」を参照)について,基本的知識ならびに各自の考えを論述する能力を確認する試験を行う.
〔キーワード〕
情報技術と法(著作権など)/情報技術と倫理(プライバシーとセキュリティなど)/情報技術と民主主義(ネットでの選挙活動、電子政府など)/情報技術とコミュニティ(SNS、地域、災害など)
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確率統計 |
条件付き確率,確率分布,母関数,検定
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プログラミング |
特に指定なし |
データ工学 |
実体関連モデル,リレーショナルデータモデル,リレーショナル代数,データベース設計論,SQL,物理的データ格納方式(ファイル編 成法,索引),問合せ処理,同時実行制御,障害回復
[参考図書]
- 北川博之, データベースシステム, オーム社,2014年.
※ 昭晃堂から出ていた同名の教科書と同一内容
- 増永良文,リレーショナルデータベース入門[新訂版]-データモデル・SQL・管理システム-,サイエンス社,2003年.
- Raghu Ramakrishnan and Johannes Gehrke, Database Management Systems, McGraw-Hill, 3rd Ed., 2002.
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知識工学 |
パターン識別,識別関数に関する問題に解答していただきます.
[参考図書]
石井健一郎,上田修功,前田英作,村瀬洋,"わかりやすいパターン認識",オーム社,1998年
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電子社会システム |
インターネットやWeb及びコンピュータ・グラフィックスにおける技術的ならびに応用分野に関する基礎知識を問います.また,電子商取引,電子政府,デジタルミュージアム,ITを活用した教育など,電子社会システムを構成する事例についての考察能力を問います. |
哲学の基礎 |
以下のテキストを出題範囲とします.
- 速水敬二著『古代中世の哲学』筑摩書房
- 桂寿一,山崎正一著『西洋近世哲学史』(1-3)岩波全書
- 小田部胤久『西洋美学史』東京大学出版会
- 伊勢田哲治『疑似科学と科学の哲学』名大出版会
- 赤林朗編『入門・医療倫理 II 』勁草書房
- 加藤尚武『現代倫理学入門』講談社学術文庫
- 木崎喜代治,筒井清忠,阪上孝著『社会思想史』有斐閣
- 小笠原弘親、小野記明、藤原保信『政治思想史』(有斐閣)
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情報学と社会 |
「情報の編集」「情報と倫理」「情報と芸術」の3問から1問を選択し解答していただきます.
- 情報の編集
- 米山優『自分で考える本ー情報から創造へ』(NTT出版)
- 情報と倫理
- 井上・伊藤編『メディア・情報・消費社会』(世界思想社)
- 情報と芸術
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論理的思考 |
次の 1. 2. いずれかの領域から出題する問いのどちらかを選択して答えていただきます.
- 現代形式論理学の初級 (basic formal logic)
theory of computability,modal logic,intuitionistic logicの初歩を含む
- トートロジー,妥当性,完全性,コンパクト性定理などのメタ論理的概念およびメタ定理の理解を問う問題
- 真理表,意味論的タブロー,自然演繹などの形式的手続きをきちんと適用できるかを問う問題
- 初歩的なメタ論理的証明ができるかどうかを問う問題
参考書:戸田山和久『論理学をつくる』名古屋大学出版会
- 非形式論理およびクリティカル・シンキング (informal logic and critical thinking)
- 文章から何が結論でき何ができないかを判別する問題
- 文章の論理的飛躍を指摘したり,飛躍を埋めるための隠れた前提を補う問題
- 与えられた条件を満たす論理的構造を発見する問題
問題のイメージがつかめない方は GRE (Graduate Record Examinations) における, analytical reasoning および logical reasoning のセクションで出題されている問題を参照してください.
参考書:野矢茂樹『論理トレーニング』産業図書,伊勢田哲治『哲学思考トレーニング』ちくま新書
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